昨今はコストの削減をはじめ、さまざまな観点からマニュアルのペーパーレス化が進んでいます。そうしたペーパーレス化の手法のひとつが、マニュアルの動画化です。この記事では、マニュアルの動画化のメリットと注意点、動画化するにあたってよくある質問などについて解説します。マニュアルのペーパーレス化を検討している担当者は、ぜひ参考にしてください。

紙のマニュアルの問題点

紙のマニュアルは手軽に利用できるのが強みですが、更新作業の負担をはじめさまざまな問題点もあります。具体的な問題点を解説します。

更新とメンテナンスの負担

代表的な紙のマニュアルの問題点として、更新とメンテナンスの負担があげられます。紙のマニュアルは内容を更新する際、マニュアルの再印刷や差し替え、再配布などを行わなければなりません。全ての旧版を回収できない場合、現場に古いマニュアルが残ってしまいます。万が一古い情報が現場に残ってしまうと、業務トラブルが発生する原因になりかねません。

検索性の低さ

業務マニュアルの場合、ページ数が100を優に超えていることも珍しくありません。その場合、紙のマニュアルから必要な情報を引っ張り出すのは困難です。ページ数が増えればその分情報が増えてしまい、必要な情報を検索するのに時間がかかります。また、目次や構成が複雑なマニュアルだと、検索性がさらに低下してしまいます。

スペースを占有する

マニュアルを保管するためのスペースを確保しなければならない点も、紙のマニュアルが抱えている問題のひとつです。紙のマニュアルが大量にあると、棚や倉庫などの保管スペースを圧迫し、オフィスフロアを狭くする原因になりかねません。場合によっては保管場所の賃料をはじめ、整理や廃棄のための人員コストもかかってしまいます。

ペーパーレス化に伴うマニュアルの動画化のメリット

ペーパーレス化に伴うマニュアルの動画化には、映像と音声を用いた説明が可能になることをはじめ、いくつかメリットがあります。具体的なメリットを解説します。

映像と音声を用いた説明が可能

動画マニュアルのメリットとして、映像と音声を用いた解説ができる点があげられます。通常のマニュアルは文字と画像で構成されていますが、複雑な手順を完全に理解させるのは困難です。動画マニュアルは作業工程を映像で見せながら解説できるため、初見でも理解しやすく、習得するまで何度でも見て学べます。

コストを削減できる可能性がある

コストの削減ができる点も、動画マニュアルのメリットです。紙のマニュアルの場合、従業員の人数分の冊子を用意する必要があります。少人数であればそこまでコストもかかりませんが、大人数になると印刷や配布にかかるコストが増加する場合があります。動画マニュアルは共有するだけで配布が完了するため、印刷用紙やインク代も不要です。

マニュアルの紛失リスクが低下する

マニュアルの運用においてありがちなのが、マニュアルの紛失です。業務用マニュアルには技術的な手順、独自のノウハウなどの機密事項が記載されています。自社はもとより、場合によっては取引相手にも迷惑をかけかねません。動画マニュアルは自社サーバー内で管理し、コピーできないようにすれば紛失、流出のリスクを減らせます。

ペーパーレスマニュアル導入時のポイント

マニュアルのペーパーレス化には、部分的な確認が困難、端末が必要など、導入するにあたって押さえておきたいポイントがあります。導入時のポイントの詳細について解説します。

部分的な確認が困難

紙マニュアルの場合、ページをめくるだけで該当箇所を見つけられます。しかし、動画マニュアルは目的のシーンを探すために、シークバーを動かす必要があります。細かい部分だけを確認したい場合、動画の再生と停止を繰り返さなければなりません。そのため、作業と並行しながらのマニュアルの部分的なチェックが困難です。

端末が必要

動画マニュアルは、スマートフォンやタブレット、パソコンなどの機器がなければ閲覧できません。機器が手元にあっても、バッテリーが不足したり、故障したりしたときはマニュアルが閲覧できず、業務が止まってしまいます。また、クラウド上の動画マニュアルはインターネット接続が必須のため、システム障害が発生した場合、閲覧できなくなってしまいます。

撮影と編集が煩雑

動画マニュアルは、テキスト作成とは異なる物理的な手間とハードルが存在します。テキストであれば文章の一部を修正するだけで済みますが、動画は業務手順の変更のたびに再撮影が必要になるケースもあります。また、撮影場所の確保、照明、音響、機材の準備もしなければなりません。

動画編集ソフトについても、操作方法を覚えるまで一定以上の時間が必要であり、誰でも作れるものではありません。

マニュアルの動画化の手順

マニュアルを動画化する基本的な手順は、次のとおりです。

1.構成案・目次の作成

2.情報・資料の収集

3.台本の作成

4.動画の撮影

5.動画の編集

6.動画の共有

それぞれの手順の詳細について解説します。

1. 構成案・目次の作成

構成案・目次の作成は、マニュアル全体の流れを決める工程です。構成がなければ、視聴者にどの情報を、どのように伝えるべきか、大枠が見えてきません。また、目次は視聴者が内容を素早く理解するために必要です。

2. 情報・資料の収集

構成と目次が決まったら、動画マニュアルの作成に必要な情報と資料を収集します。資料集めを何度も行う手間を省くためにも、関連する資料を可能な限り多く収集しましょう。社内にすでに資料があるなら、再利用することで時間の短縮ができます。

3. 台本の作成

収集した情報と資料をもとに、台本を作成します。台本がないと、撮り直しのリスクが高まります。また、いくつかの場面を絵コンテとして描くのもおすすめです。完成した動画の再生時間や流れを想定しながら、詳細を詰めていきましょう。

4. 動画の撮影

編集の際に素材不足が発生しないように、さまざまなアングル、シチュエーションで撮影を進めます。撮影の経験がない場合、撮り直しが何度も発生する可能性が高いため、十分な時間を確保して撮影を進めましょう。

5. 動画の編集

撮影が終了したら、動画の編集工程へ進みます。編集する際は、動画の再生時間が長すぎないかチェックしましょう。冗長な部分があればカットし、必要な情報だけ残します。また、この段階で動画マニュアルを使用する予定の人から、フィードバックを得ることもおすすめします。

6. 動画の共有

動画の編集、チェックが完了したら、マニュアルの使用者に共有します。動画共有ツールや社内ポータルにアップロードし、現場ですぐに確認できるようにしましょう。社内限定動画は、YouTubeの限定公開や社内用動画共有サービスを利用し、閲覧権限を適切に設定することが重要です。

紙より動画マニュアルがおすすめのケース

動画マニュアルは、細かな動きを伝えたい場合、教育や研修の効率化が必要な場合におすすめです。動画マニュアルがおすすめのケースの詳細について解説します。

細かな動きを伝えたい場合

紙ではなく動画マニュアルがおすすめのケースとして、細かな動きを伝えたい場合があげられます。動画マニュアルは作業工程や、実際の作業の様子を動画に撮影してそのまま見せることが可能です。そのため、部品の細かな動きや手の動かし方など、文章では伝わりにくい手順も簡単かつ誤解なく伝えられます。

教育・研修の効率化が必要な場合

人材教育は企業にとって重要ですが、何度も同じ内容を伝えるのは手間や時間がかかります。動画マニュアルであれば、一度作成すれば繰り返し利用できます。何度も同じ説明をする手間を省くだけでなく、誰が指導しても同じ品質で教えることが可能です。また、ベテランが研修に割く時間を削減し、本来の業務に集中させられます。

ペーパーレス化や動画マニュアルに関するよくある質問

ペーパーレス化や動画マニュアルに関するよくある質問、およびその回答について解説します。

ペーパーレス化はどこから始めるのが効果的?

ペーパーレス化は、次のようなものから進めるのが効果的です。

・印刷頻度が高いのに内容が定型なもの

・関係者が限定されるもの

基本的には一度で全てを変えるのではなく、一部から徐々に変えていくスモールスタートを進めるのが成功のコツです。

動画制作の知識がない場合はどうすればよい?

昨今は、さまざまな動画編集ツールが登場しています。スマートフォンで撮影し、そのまま編集できるツールを使用すれば、比較的簡単に作成できます。それでもハードルが高ければ、専門業者に外注するのもおすすめです。

動画マニュアル作成はアドレス・サービスにご相談ください

ペーパーレス化に伴うマニュアルの動画化は、コストの削減をはじめさまざまなメリットをもたらします。しかし、動画編集の知識やスキルがないと、マニュアルの動画化は困難を極めます。その場合は、アドレス・サービス株式会社にお任せください。

アドレス・サービス株式会社は、電子機器の修理、物流、コールセンターを、三位一体で提供する総合アウトソーシング企業です。エンドユーザー向けの動画マニュアルの作成も請け負っており、業務品質の均一化につながることが期待できます。興味をお持ちの方は、下記リンクよりぜひお問い合わせください。

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【執筆者】
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